2013/04/19

参議院山口県補欠選挙: Twitterの内容と教訓

山口県選出議員の補欠選挙が2013年4月28日に実施されるが、4人が立候補している。

平岡秀夫 (無所属、民主党推薦:民主党前衆院議員 元法相)
江島潔 (自民党、公明党推薦:前山口県下関市長)
藤井直子 (共産党:前山口県周南市議)
河井美和子 (幸福実現党:山口県本部副代表)

新聞は次のように伝えている。[1]
公明党が推薦する自民党候補と、民主党などが推薦する無所属候補の事実上の一騎打ちで、各党とも夏の参院選の前哨戦と位置づけている。選挙戦では、安倍政権の経済政策の是非のほか、中国電力の上関原子力発電所(山口県上関町)建設計画に絡み、原子力・エネルギー政策なども争点となりそうだ。

「事実上の一騎打ち」ということなので、江島潔候補者と平岡秀夫候補者について、ツイッター(Twitter)でどのように話題になっているかを調べてみた。


1.調査方法

以下のインターネットのサイトにアクセスすると、過去数日間のツイート(tweet)の記録を入手することができる。
①「1500ったー」  http://xtter.openlaszlo-ason.com/XTTER/1500ttr/
②「ツイポーート/twport」  http://twport.com/
③ ヤフーの リアルタイム   http://search.yahoo.co.jp/realtime

「江島潔」と「平岡秀夫」のキーワードを入れて、同一期間にツイートされていた数と発言内容を調べた。その期間は、2013年4月14日午前0時 ~ 4月18日午後11時59分 の5日間。


2.調査結果

(1) ツイートの数とツイートの発信者の数

カウントした前提は、
・他人のツイートに同意した場合、リツイート (retweet)することができるが、それも含む。
・同一の発信者が複数のツイートをすることがあるが、それも含む。


結果は、平岡秀夫候補者に関するツイートが圧倒的に多かった。

図:Twitter投稿数と投稿者数


(2) ツイートの内容
ツイートの内容は、攻撃するものと支援するものがあった。以下はその一部である。

平岡秀夫候補
●攻撃するもの
・#山口参院補選日本を代表する売国奴の平岡秀夫が、無所属で堂々と立候補した。山口県民の皆さん、清き一票は日本の為に働く人に入れて下さい。朝鮮代表の平岡秀夫は、朝鮮の為だけに働き、日本人には小難しい事を語り騙し続けています。
・『KO勝利を願う』 山口県の参院補選は安倍総理の実弟の岸氏の衆議院転出に伴う選挙だが、対立候補は元法務大臣の平岡秀夫で票を与えられない。民主党員で極左、支援者は菅直人、福島みずほ、辻元清美、飯田哲也などで反原発と北朝鮮派が支援する。極左売国集団

●支援するもの
・28日投票の山口県参院補選に、脱原発の平岡秀夫さんが立候補します。山口に原発は要らない!全国決起集会 | 脱原発法制定全国ネットワーク http://t.co/3XfrdXveyE 4/21 安倍の山口入りに合わせ、集会とデモがあります!参院補欠選挙があります、脱原発候補を応援!
・今度の山口補選では民主党の副大臣・大臣をつとめた平岡秀夫を社民党は支持する。TPP容認・消費税増税・改憲派で、民主党政権の原発推進を支えてきた人物を、脱原発だから応援すると。鳩山内閣の時、鹿児島・川内原発増設を「安全第一で進めて」と ...

江島潔候補
●攻撃するもの
・糞ったれレイシストを落選させよう!!参議院山口補選。市長選で相手候補を「在日朝鮮人」と言うビラをまいた。>>なんと、あの「安倍晋三の手下」江島潔が山口県の参院補選に出馬へ
・【TPP不平等条約加盟阻止には日本国民の明確な意思表示が必要です】 ●安倍晋三総理のお膝元、参院山口補選で、自公公認候補の江島潔氏を落選させて、ハッキリとノーを突き付けましょう。山口県は県としてTPP交渉参加にハッキリと反対の決議をしています。

●支援するもの
・山口補選・江島潔氏(自民党)頑張れ!


3.コメント

4月19日に公職選挙法が改正され、7月の参議院選挙からインターネットを使った選挙運動ができるようになった。新聞は、「HPだけでなく、ツイッターやフェイスブックといったソーシャルメディアを使って演説の案内や投票の呼びかけもできるようになる。候補者や政党の発信力が問われそうだ。」と伝えている[2]。確かに立候補者による演説の案内や投票の呼びかけは重要であるが、もっと重要なことは、政治家は新聞・テレビ・ネット情報に目を光らせて、攻撃的なコメントがあれば直ちに反論することである。(下記3つの例を参照。)

ホームページやFacebookを炎上させてしまう政治家がいるが、所属政党の悪口を書かれて放置しておくことで、党の評判を陥れ、同僚議員にも迷惑をかけているこをと認識すべきである。[3]

新聞やテレビは議員の発言の一部だけを切り取り、記事や映像にする。真実が伝えられるとは限らない。また、ネットの記事は永久に残り、容易に検索ができる時代なので、「人の噂も七十五日」はあり得ない。また、ツイッターなどを利用しているのは若者が多いが、彼らが得た情報は家族にも伝わることを認識しなければならない。

①安倍首相
私も昭恵も公邸のリフォームはおろか、ハウスクリーニングさえ依頼したことはない。清掃や空調点検、壁穴の補修作業が入るのは通例だが、1千万円もかかる大げさな工事はない。編集された方に訂正をお願いする。[4]

②みんなの党 渡辺喜美議員
離婚はしておりません。夫婦喧嘩はしましたが、婚姻関係は継続中です。次に、女性記者と「男女の仲を疑われてもおかしくないほどの親密さがありました」との記述がありますが、「男女の仲」はありません。[5]

③民主党・山口壮議員
私の昨年の訪中関連で、田原総一朗氏によって事実に全く反する記事が書かれていることについて、強く抗議するとともに、真実を記しておきたい。
1.週刊朝日2013年3月1日号の39ページと田原氏の公式ブログ(2013年2月18日付け)について、真の事実関係は以下のとおり。(以下 略)[6]


【参考資料】

[1] 「安倍政権初の国政選…参院山口補選が告示」(読売、2013/4/11)
[2] 「ネット選挙運動解禁 改正公選法が成立」(朝日、2013/4/19)
[3]炎上の例
民主党 原口一博議員のfacebook
民主党 小西洋之議員のブログ
「炎上の分析:原口一博議員のFacebookの例」(当ブログ、2013/4/14)
[4]「首相、フェイスブックで女性誌に訂正要求」(産経、2013/2/1)
[5]週刊文春報道について(2013/1/17)
[6]田原総一朗氏への反論(2013/02/21)
田原総一朗氏、週刊朝日から謝罪有り。(今週号の週刊朝日)(2013/03/18)
日経BPにも訂正記事掲載。田原総一朗氏から (2013/03/30)



11 件のコメント:

  1. 韓国の例:

    ネット選挙の“先達”である韓国で問題化しているのは、実は成りすましではなく、ネガティブキャンペーン(ネガキャン)だ。
    http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130422-00009246-president-bus_all&p=1

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  2. 民主・樽井良和議員は、浪人中に「おばあちゃんの定食屋」を立ち上げた。http://oba65.com/  

    週刊朝日の記事に反論している。

    「悪意に満ちた週刊朝日の記事に関しまして。」(2013/4/22)
    http://ameblo.jp/4289tarui/entry-11516459880.html

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  3. 民主細野幹事長、偽三宅久之に釣られ赤っ恥 大物政治評論家の死去「すっかり忘れてた!」
    J-CASTニュース 4月22日(月)
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130422-00000001-jct-soci

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  4. 民主党政権になって、私が怖いと思ったのは民主党の議員は総理に始まって議員たちが「平気でウソをつく」こと、
    そして、やってはいけない事を躊躇無くやってしまう。
    厳かであるべき国会で、チンピラのような民主党議員が答弁している。
    私は本当に日本の終わりを覚悟しました。
    品性のかけらもない輩に日本が乗っ取られ、毎日怒りばかりがこみ上げておりました。
    今は、本当に阿部政権になってよかったと「日本が持ちこたえられる」
    とホットしてます。

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  5. 話題の議員

    ①民主・徳永エリ議員
    「靖国参拝で拉致被害者家族が落胆」はウソ? 民主・徳永エリ議員「同僚から聞いた」
    http://news.livedoor.com/article/detail/7626356/

    ②自民・石原宏高議員
    パチンコ、パチスロメーカー大手企業から1,800万円の報酬を受け取っていた。契約書は業務内容があいまいで、“裏献金”の可能性あり。
    http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-04-30/2013043015_01_1.html

    今後、話題になっている議員、所属の党は沈黙するのか、反論するのか?

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  6. 維新・桜内文城議員は、「週刊文春記者・和田泰明氏に抗議する」というブログ記事を公表した。 http://ameblo.jp/sakurauchi/entry-11535952083.html

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  7. 民主・樽井良和議員は、2013年5月19日、以下のツイートをした。
    <引用開始>
    『性行為、17歳までに経験を』 女性手帳の内容明らかに 少子化対策を検討する内閣府の有識者会議「少子化危機突破タスクフォース」が提案「女性手帳」(仮称)「女性は17歳までに性行為を経験しておくのが望ましい」と記載予定 ・高2の娘に、おいそろそろ経験しといたほうが・・・言えない。[1]
    <引用終了>

    これは虚構新聞のパロディ記事であった[2]。彼は、何ら疑うこともなくツイートしてしまったのであろう。彼のツイートのリツイート件数は3400件以上だったことからも判るように、ネット上で相当話題になった。結果的に、彼がデマ情報を流したことになる。

    後始末が問題であった。なぜならば、何らコメントもしないで、翌日こっそり問題のツイートを削除したからである。

    [1] http://matome.naver.jp/odai/2136893978729773801
    [2] http://kyoko-np.net/2013051401.html

    (後日談)5月26日になって、樽井議員は下記の内容をツイートした。削除すると同時にこれをツイートしておけば良かったのに・・・。

    たるい良和 @tarui_yoshikazu 5月26日
    すいません、意見したネタ、嘘ニュース虚構新聞のネタだったんですね。 丁度後援会の方からも同じ内容で、怒ってた方がいたので、うっかりそんな事実があるのかと、 今後出所をきちんと確認して、意見します。大変失礼いたしました。

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  8. 公明・松あきら議員は週刊文春を告訴申立てした。

    「週刊文春を刑事告訴いたしました。同誌が、6月27日号で・・・夫がワクチンを販売する製薬会社の顧問弁護士であるかのような記述がありますが、まったく事実無根です。」
    http://www.matsu-akira.com/topics/000954.html

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  9. 某月刊誌は、自民・山本一太議員を「中傷する悪質な記事」を書いた。筆者はペンネームで書いていたため、山本議員は内容証明郵便で以下の回答を求めた。

    ①二井宏(ふたい・ひろし)なるジャーナリストが実在するのかどうか?
    ②実在するとすれば、ペンネームか本名なのか?本人の連絡先はどこなのか?
    ③記事に掲載されている二井宏(ふたい・ひろし)の経歴の根拠は何か?これまでいかなる媒体にどんな記事を書いて来たのか?

    http://ichita.blog.so-net.ne.jp/2013-06-25

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  10. 日経コンピュータ (2013/6/19付 記事)

    自由民主党は2013年6月19日、参議院議員選挙でネットを活用した選挙活動を推進する特別チーム「Truth Team(T2)」を発足させた。・・・
     チームのトップにはIT政策を担当する平井卓也衆議院議員が就任した。チームは自民党のネットメディア局の議員約20人のほか、選挙スタッフやITベンダーのスタッフらで構成する。顧問弁護士2人も参加し、誹謗中傷の書き込みを発見した場合は、速やかに法的手段を取ったり削除要請をしたりするかを協議し、決断できるようにする。立候補者らがアカウントを持つFacebookやTwitter、ブログのほか、2ちゃんねるなど一般の掲示板も分析、監視の対象にする。

    http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20130619/486383/

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  11. みんなの党 渡辺喜美議員 の夫婦関係

    2012/11/21付の 渡辺まゆみ夫人よりDHC吉田会長宛てメール
    https://twitter.com/minorucchu/status/460957520396173312/photo/1

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